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ChatGPT・Claudeは学習オフでも👍👎の会話は学習に回ることがある。Claude Codeも確かめた

2026-10-28

この記事は zenn.dev(新しいタブで開きます) にも掲載しています。

はじめに

ChatGPT・Claude・Claude Codeで、学習の設定をオフにしていても会話が学習に使われたり、Anthropicに送られたりする入口があります。この記事では、その入口と、確かめる場所・止め方を、公式のヘルプとドキュメントに書いてあることだけでまとめます。どれも2026年10月28日に読んだ内容です。

きっかけは、Xで10月27日に伸びていた「ChatGPTに写真や個人情報を入れた人、会話を消しても学習をオフにしても残ってますよ」というスレッドでした。

消すには順番がある、という内容で、OpenAIのヘルプと照らすとおおむねその通りでした。ただヘルプを読んでいくと、スレッドに無い一文がありました。学習をオフにしていても、回答に👍や👎を付けて送ると、その会話まるごとが学習に使われることがある、というものです。

自分はClaudeの学習の設定はオフにしていて、👍👎は押したことがありません。ただ、ふだん使っているClaude Codeで同じようなことが起きないかは知りませんでした。アンケートのあとに続けて出る質問があるのは知っていましたが、Yesを押したときの細かい挙動はドキュメントを読むまで知らず、読んでみたらソースコードがそのまま送られることが分かりました。

学習をオフにしても、👍👎は別扱い

まず個人向けのプラン(ChatGPTはFree・Plus・Pro、ClaudeはFree・Pro・Max)の話です。会社で契約するプランは最後に分けて書きます。

ChatGPTClaude
学習の設定の初期値オン利用者が選ぶ(※1)
学習をオフにするとオフにした後の新しい会話は学習に使われない過去の会話も新しい会話も、これからの学習には使われない
👍👎で送ると設定に関係なく、その会話全体が学習に使われることがあるその会話全体が最長5年保存され、学習に使われることがある
学習に使われない使い方一時チャットシークレットチャット

※1 2025年8月末から既存の利用者に出た確認画面は、Anthropicの告知に載っている画像でも学習のトグルが最初からオンになっています。そのまま「Accept」だけ押した人はオンのままです。

会話はふだんから各社のサーバーに保存されていますが、👍👎はそれを学習に回す扱いに変える、設定とは別の入口になっています。ChatGPTはボタンを押すとそのまま送られます。Claudeはボタンを押すと確認の画面が開いて、「送信」を押したときに送られます。Claudeは、使う前にメールアドレスなどとのひも付けを外すと書いていますが、会話の中身は残ります。

Claudeには、設定に関係なく使われる入口がもう1つあります。安全上の審査で問題ありとされた会話は、Anthropicの安全対策のためのモデルの学習に使われることがある、と書かれています。

ChatGPTの説明は「オフにした後の新しい会話」という書き方で、オフにする前の会話がどう扱われるかは書かれていませんでした。Claudeはここがはっきりしていて、オフにすれば過去の会話もこれからの学習には使わない、ただし始まっている学習や学習済みのモデルに入った分は取り消せない、と書いてあります。

学習に使われたくない会話では、👍👎は付けないのがいちばん手軽な対策だと思います。なお、すでに送ってしまった👍👎を取り消す方法は、どちらの公式にも書かれていませんでした。

Claude Codeはアンケートの後の質問に気をつける

Claude Codeを使っていると、たまに「How is Claude doing this session?」と評価を聞かれます。これは評価だけが記録されて、会話は送られません(「Dismiss」を選んでも同じ)。

気をつけるのは、そのあとに続けて出ることがある「Can Anthropic look at your session transcript to help us improve Claude Code?」という質問です。ここでYesを押すと、会話の記録、サブエージェント(Claude Codeが作業を分けて裏で動かす別の役)の記録、手元にあるセッションのログがアップロードされます。APIキーやトークンの形をした文字列は伏せられますが、ソースコードやファイルの中身はそのまま送られます。

個人のプランの場合、こうなっています。

操作送られるもの保存学習
評価だけ答える評価だけ(会話は送られない)――
続けて出る質問でYes会話とログ一式(コードもそのまま)最長6か月使わないと明記
自分で /feedback・/bug・/share を打って送る会話の記録(コードを含む)5年使われることがある前提で考える(※2)

※2 Claude Codeのドキュメントには「製品の改善に使う」とだけあります。ただAnthropicのPrivacy Centerではバグの報告もフィードバックとして扱われていて、会社向けのページでは「フィードバックやバグの報告は学習に使うことがある」と書かれています。/feedback では同じプロジェクトの過去24時間や7日分の会話も含められます。

続けて出る質問のYesは学習には使わないと書かれていますが、人に見せられないコードを触っているセッションでは押さないほうがいいと思います。

消した会話と保存の期間

「消したら消える」かどうかも、サービスごとに書き方が違います。

ChatGPTは、会話を消すとすぐ履歴から見えなくなり、30日以内にOpenAIのシステムから完全に消される予定になります。ただし、すでに匿名化(アカウントとのひも付けを外すこと。中身は残る)されたものと、セキュリティや法律の理由で長く残す必要があるものは例外です。アーカイブは削除ではなく、サイドバーから見えなくなるだけです。また会話を消しても、ChatGPTの「ライブラリ」(画面の左に、送った画像やファイルが並ぶところ)に保存されたファイルは消えません。

この「法律の理由」は実際にありました。2025年5月、ニューヨーク・タイムズとの訴訟で、OpenAIは消された会話も保存するよう命じられました。この命令は2025年9月26日に終わり、OpenAIは30日で消す運用に戻ったと2025年10月の時点で書いています。ただ、2025年4月から9月の一部のデータは保管を続けている、とも書いています。その後2025年11月に、裁判所はOpenAIが保持している会話の記録から取った匿名化済みのサンプル2,000万件を原告側に出すよう命じ、2026年1月に地裁の判事もこれを支持しています。

Claudeは、消した会話は履歴からすぐ消え、30日以内にAnthropicのバックエンドからも消えます。こちらにも、法律や紛争の解決で必要な場合や、ポリシー違反と判定された会話(最長2年)、フィードバックとして送った会話(最長5年)といった例外があります。学習の設定をオンにしている場合は、新しく始めた会話と再開した会話が、匿名化した形で最長5年残ります。オフの場合のAnthropic側の保存は30日と、Claude Codeのドキュメントに書かれています(履歴に見えている会話は、自分で消すまで残ります)。

送られる話とは別に、Claude Codeは手元のPCにも記録を残します。ホームフォルダの .claude/projects/ に、セッションの記録が暗号化されないまま30日残ります(~/.claude/settings.json の cleanupPeriodDays で変えられます。Claude DesktopやCoworkで使ったセッションは既定で期限なし)。続けて出る質問でYesを押したときに送られる「手元のログ」は、ここにあるそのセッションのファイルです(フォルダ全体ではありません)。

確かめる場所と止め方

自分の環境で確かめるところは、この3つです。

  1. ChatGPT: プロフィールのアイコン → 設定 → データコントロール →「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにして「完了」。効くのはオフにした後の新しい会話です。音声モードと、Codexの「環境を含める」は別の設定になっています
  2. Claude: 設定 → プライバシー →「AIモデルの改善を支援する」をオフにする(直接開くなら https://claude.ai/settings/data-privacy-controls )。Claude Codeを個人のプランで使っているなら、これがClaude Codeにも効きます
  3. Claude Code: ~/.claude/settings.json にアンケートを止める設定を書く

3は、ファイルがまだ無いなら、次の中身で作ります。

{
  "feedbackSurveyRate": 0
}

すでにファイルがあるなら、最初の { のすぐ次の行に "feedbackSurveyRate": 0, と、末尾にカンマを付けて1行足します(中身が {} だけなら上の例で丸ごと置き換えます)。書き間違えると、次にClaude Codeを起動したときに設定の読み込みエラーの画面が出ます。そこで続けてしまうと設定が効かないままなので、ファイルを直してから起動し直してください。アンケートが出なければ、その後に続く質問も出ません。設定する前に質問が出たときは「Don't ask again」を選べば、それ以降は出なくなります。

これで止まるのはアンケートだけで、自分で /feedback・/bug・/share を打てば今まで通り送られます。Claudeが下書きしたフィードバックのカードが出ることもありますが、送るのは自分が選んだときだけです。

画面の表記は時期によって変わることがあるので、見当たらないときは英語の「Improve the model for everyone」「Help Improve our AI models」「Help improve Claude」でも探してみてください。

あとは、学習に使われたくない会話では👍👎を付けない、Claude Codeの続けて出る質問ではYesを押さない、の2つを気をつけておくのがおすすめです。

会社で契約しているプランの場合

会社のプラン(ChatGPTのBusiness・Enterprise・Edu、ClaudeのTeam・Enterprise・API)は、既定では学習に使われません。👍👎の扱いはサービスで分かれます。

  • ChatGPTの会社のプランでは、👍👎を押しても学習には使われません。管理者が回答へのフィードバックそのものを止めることもできます
  • Claudeの会社のプランでは、👍👎で送った会話は最長5年保存され、学習に使われることがあります。Team・Enterpriseはオーナーが組織設定の「Data and Privacy」にある「Rate chats」で👍👎のボタンを止められます

まとめ

  • 学習をオフにしていても、👍👎で送った会話はChatGPTでもClaudeでも学習に回ることがある
  • Claude Codeは、評価に答えるだけなら会話は送られない。続けて出る質問でYesを押すと、ソースコードもそのまま送られる
  • 「消したら30日で消える」には、どちらのサービスにも例外がある

自分は今回、Claude Codeの続けて出る質問の細かい挙動をドキュメントを読むまで知らなかったので、調べてよかったです。

参考

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